INTERVIEW INTERVIEW

Yusuke Nakai

INTERVIEW ニーヨ、アッシャー、ジャスティン・ビーバーとのエピソード満載! ダンサーYusuke Nakaiがアメリカで見たものとは?

Yusuke Nakai

世界でもレベルの高い日本のダンスシーンにおいて、海外のイベントに呼ばれたり、コンテストで活躍するダンサーは増えたが、ダンスシーンの本場であるアメリカを拠点として輝かしい実績を残しているダンサーは意外に少ない。今回は、ニーヨ(Ne-Yo)、アッシャー(Usher)、ジャスティン・ビーバー(JUSTIN BIEBER)など、世界的有名アーティストのダンサーとして活躍しているYusuke Nakaiにインタビュー! ニーヨ、アッシャー、ジャスティン・ビーバーとの出会いやエピソードを中心に、10代のダンスシーンや若いダンサーに大切にしてほしいものを語ってもらった!

MV撮影当日に左腕が動かない!

——前回のインタビューでは、着実に階段を上がっていったという話を聞かせて頂きました。その過程で誰もが知るニーヨ、アッシャー、ジャスティン・ビーバーのダンサーとして活躍してきましたが、それぞれのアーティストで印象的だったエピソードを教えてください。まずニーヨからお願いします。

「めっちゃジェントルメンですね。女性ダンサーに一番好きなアーティストはだれ?って聞いたらニーヨの名前を出すくらい紳士です。すごく大人だし、かっこいいですね。僕もすごくお世話になったアーティストです。パーティーとかも連れていってもらいました。そもそも英語喋れないダンサーを使ってくれる時点で心が広いですよね」

——アメリカに来て初期の頃ですが、現場とかはどうでしたか?

「失敗談なんですけど、MVに出演させてもらった時にトレーニングしすぎちゃって左腕が動かなくなっちゃったんですよ。麻痺しちゃって感覚もないし、腕が上がらなくなっちゃって。それが撮影当日だったので、正直、終わった・・・って思いました」

——どうやって乗り切ったんですか?

「気合い!(笑)」

——アドレナリンで動いたんですね(笑)。

「もうやるしかないですよね。MVだけじゃなくて、ショーに出るときとか、こういうことは何度もありました。その度ガッツで乗り越えましたね」

——ニーヨは日本の音楽番組に出た時に、日本が好きと言っていた印象があるのですが、日本ならではのエピソードはありますか?

「実はニーヨの母親もすごく日本が好きなんですよ。日本ツアーだけニーヨの母親が遊びに来てたんですけど、その時に僕の母親とニーヨの母親が話したりしてたみたいです(笑)。後で話の内容を聞いたら「Yusukeはそのままのスタイルで行った方がいいよ」ってアドバイスしてくれたみたいです」

アッシャーが来た瞬間、突風が吹きました(笑)

——まさか親同士も交流があったなんて。次に憧れのアッシャーとのエピソードはありますか?

「アッシャーと一緒に仕事するのが夢だったんですけど、まさかできると思ってませんでした。ニーヨの現場が終わったくらいに、アッシャーに動きがあったんですけど、ジャマイカさん(YUSUKE NAKAIの恩師である女性ダンサー)に「Yusukeはまだまだだから」と言われて呼ばれなかったんです。まぁ、そうだろうなって納得はしてたんですけど、その間にテイラー・スウィフトのMVのオーディションに受かって、次の日リハーサルって時に、ジャマイカさんから「Yusuke、明日アッシャーやりたい?」って連絡がきて「もちろんやりたいです!」って答えたんですけど」

——それはつまり・・・

「テイラーと日程が被ってしまったんですね。終わった・・・って思いました。散るってこういうことか・・・みたいな(笑)。でも、テイラーの現場も楽しかったですし、しょうがないかなって思ってたら、また連絡が来て「今どこにいる?すぐに来て」って言われて。なんとか調整できて行ったら、BETアワードに出演する4人のダンサーの中に入ることになりました」

——BETアワードはケント・モリさんもいましたよね。

「ケントさんと一緒でした。僕が初めてアッシャーと一緒に仕事した現場なんですけど、リハーサル場に行ったら「じゃあ振付覚えて」「じゃあ明日から来てね」って言われて。テイラーのMVは前日で、BETアワードは後日だったので本当タイミング合致してたら両方と仕事できなかったし、運命感じましたね」

——ビッグネーム同士のダブルブッキングなんてすごいですね。二人に直接会った時のことは覚えていますか?

「テイラーはとにかくキレイ! テイラーとアッシャーを同時期にやっていたので、テレビ番組とかで一緒になったりするんですよ。L.A.にすごく大きなスタジオがあって、ジェニファー・ロペスとかブルーノ・マーズとか有名アーティストがぞろぞろいるところなんですけど、そこでアッシャーのリハーサルがあって合間に外に出たら、テイラーが来たんです。自分のこと覚えてないだろうなって思ってたんですけど、「元気ー?」って話かけてくれて。覚えてくれてたことが嬉しかったですね。アッシャーは会った時に金色のセグウェイに乗って来たんですよ。しかもナイキのジョーダンの11番のゴールドで完全なアッシャー仕様でした。マイクもゴールド、ネックレスもゴールドで、アッシャーがセグウェイで来た瞬間、突風が吹きました(笑)。それからアッシャーをずっと見てましたね。何食べてるんだろう?何つけてるんだろう?どうなってるんだろう?みたいな(笑)」

——オーラという名の突風ですね(笑)。ちなみにアッシャーは何をよく食べてたんですか?

「好きなものとかはよくわからなかったですけど、節制してたりガツガツ食べてたり、その時々ですね。アッシャーは僕が見てきたアーティストの中で一番ストイックなんですよ。ダンスやって、歌って、ダンスに戻って、なおかつ走るみたいな。ボクシングの映画に出ていたので、ボクシングジムに連れて行かれたことがあるんですけど、そこでもストイックでしたね。僕もダンサーなのにリング上で筋トレとかボクシングをやらされました(笑)」

——アッシャーは憧れだったこともあり、思入れも強かったと思いますが、実際に夢の現場はどうでしたか?

「自分の中で大きかったのは、僕がDVDで見てたアッシャーのダンサーのOG・OBの方々が僕を採用してくれたんですよ。そんな憧れだった人たちの当時を思い出させる姿を見たときに感銘を受けました。僕が見たかったのはこれだ! ついにここまで来たんだって。昔、僕が見てたダンサーの振付を踊るし、振付は当時と変わらないし、それを懐かしげに「昔こうだったよね」とか話してるのを見て、神様に感謝しました。アッシャーは僕の夢だったのでツアーが終わって、アッシャーにお礼をいった時に涙が止まらなくなっちゃって。全部の意味を含めてありがとうございましたという気持ちが強かったです」

今こうやって一緒にやらせてもらえることに縁を感じます

——ジャスティン・ビーバーはどうですか? 今までのアーティストの中でも若いですが。

「天才! もうなんでもできますね。歌もうまいし、イケメンだし、ドラムやギターといった楽器もできますしね。よくショー前にクルー同士でサッカーをやったりしてるので、すごくアクティブですね。「今日はバスケやろう。行く人いるー?」みたいな感じです」

——ジャスティン・ビーバーはどういう流れでダンサーになったのですか?

「僕、実はニーヨの前にジャスティンの"BELIEVE TOUR"のオーディションも受けてたんですよ。その時は落ちてしまったんですけど、今こうやって一緒にやらせてもらえることに縁を感じますね。アッシャーのヨーロッパツアーが終わったときに、達成感と寂しさが同時にやって来たんです。夢が終わってしまった、この先どうしようかなって。燃え尽き症候群みたいな感じで、この先の人生長いなって思ってた時期に、ジャスティンのオーディションがあったので受けました。ジャスティンはアッシャーとも縁があるアーティストですし、僕自身もアッシャーから間隔を空けずバックダンサーの仕事ができたので、運が良かったと思いますし、感謝もしてます」

チャンスは必ず来る! 来たときのための準備をした方がいい

——日本の10代ダンサーについてどういう風に見ていますか? 

「キッズダンスシーンの勢いがすごくなった時にはアメリカにいたので、そこまで10代ダンサーに詳しくないんですけど、僕は23、4歳でアメリカに行った遅咲きなので、20代でもまだまだこれからだと思います。アメリカに行ってからトレーニングをやり込んで、チャンスが来たら取りに行くの繰り返しだったので、僕の転機はアメリカに行ってからでした。10代ダンサーだけど、10代のうちに転機が来るのか、20代になってから転機が来るのかというのはその人次第の流れだと思うので、転機が来た時のために自分自身のスキルや人間性を高めた方がいいと思います。チャンスは必ず誰にでも来ますし、一度掴めばそこから広がって行くこともあるので、チャンスを逃さない準備をした方がいいです」

——すごく励みになるお話だと思います。Yusukeさんは7月くらいに、キッズ世代のコンテストジャッジをしてましたが、見ててどうでしたか

「輝いている子が多くて楽しかったです。僕はうまいとかスキルも大切だと思いますけど、キラキラ感が一番大事だなって思います。発表会を見たりジャッジをさせてもらった時に、うまくはないけど努力が伝わるナンバーやチームがいて、見てたら涙がポロポロ出てきちゃって、おっさんになったなぁって思いました(笑)。努力してもがいてる時ってすごく光るんですよね」

——最後に海外で活躍したいダンサーに向けてメッセージをお願いします。

「僕はやった分だけ結果として返ってきました。もちろん逆境はたくさんありましたし、辛いことをいえばどんどん出てきますけど、それでも頑張ってきました。やるかやらないかは人それぞれだけど、僕は結局ダンスが好きだったからここまで頑張ってこれたし、頑張りに結果が付いてきたんだと思っています。好きじゃなかったらここまでやってないし、服も好きだと言い続けたからミラノコレクションも最前で見させていただくことができました。人は想いを大切にする生き物だと思いますし、人を採用するのも想いを感じたからだと思うので、好きなもののための努力や想いを大切にしてほしいです」

(撮影●関純一 取材・文●のざたつ)

●Yusuke Nakai PROFILE
広島県出身、2011年4月に渡米、2ヶ月後の6月に大手エージェントBLOCに合格し、渡米からわずか1年半で正式にアーティストビザを取得。取得後、すぐにニーヨ(NE-YO)の“Let me love you” のMVに出演という異例の早さでアメリカのシーンに躍り出る。ニーヨ(Ne-yo)の専属ダンサーとしてワールドツアー出演、アッシャー(Usher)のBET アワード出演、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)のMV出演、アメリカで有名なVMAアワードにアッシャー(Usher)のダンサーとして共演、Usher専属ツアーバックダンサー、日本人男性初となるジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)専属ワールドツアーダンサーとして世界を周っている。

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